会議が多すぎると仕事をする時間が少なくなり、仕事自体が出来なくなるケースが多々ある。かといって、会議を1週間に1度だけにすると、作業が間違った方向に進んでしまった場合、その問題をすぐに修正できず、全体で共有する為には最長で1週間もの時間を必要としてしまう。
だからこそ、業務に関連する人達を物理的に近いところに配置し、自分の作業が進まない事が分かっていながらも、会議を頻繁に行うのかもしれない。
最近見た記事だが、欧米では、違う国に住んでいる開発者らがネットでコラボレーションし、オフラインでは一切会わないまま、様々なプロジェクトを完了するケースが増えてきたという記事を見た。
例をあげると、最近Googleに買収されたミニブログサービスJaiku.comがあり、アメリカ、イギリス、フィンランドなどさまざまな国の開発者によって開発され運営されてきたサービスである。
このような遠隔地のコラボレーションで一番良く使われるツールがWikiだ。
Wikiを使う事によって、なぜ、実際に会って会議をする事無く、効率よくプロジェクトを完成できるのだろう。
私はそれが、最近良く言われている『見える化』がWikiを利用する事により実現できるからだと思う。
実際Wikiを使ってみると、作業中である同僚の著作物が丸ごと見えるのだ。勿論そういう環境を嫌がる人もいるだろうが、このように『見える化』が実現されることによって、リアルタイムでのフィードバックが可能になるのだ。
実際我々が同じ場所で仕事をしなければならないと思っている理由も、実はリアルタイムでフィードバックするためである。
もし、そのようにリアルタイムでフィードバックをする必要がないのならば、実はメールやメッセンジャーだけでも仕事が十分でき、同じ場所にいる必要も無いのかも知れない。
管理者の立場からすると、実際自分の目の届かないところで作業が進むことに不安を感じる人もいるだろう。今のWikiがすべての業務に理想的な環境を提供できるとは私も思っていない。
だが、一部の仕事、例えば企画業務などの文書化業務などの仕事ならば、メール、メッセンジャー、Wikiを利用する事により、遠隔地の人とのコラボレーションが問題なく進むのではないかと思う。
この問題は、遠い未来の話ではなく、企業が生き残るかどうかを決める問題にまで繋がる可能性が、非常に高いのではないだろうか。
製造品だけが海外で生産される時代はもう過去だ。今後は、知識や情報が海外で生産される時代がやってくるだろう。
私もそろそろ、そういった時代に備え、準備をはじめなければいけない。